議員定数削減と風力発電

明徳地区に住む私がなぜ明治・東郷・西郷そして青谷の「風力発電問題」に関わるのか
それは鳥取市及び市議会の、つまりは全ての鳥取市民に関わる問題だからです。

届かない市民の声

個人的には当事者である地域の皆さんの言う事は納得のいくものであり「反対」の声に賛同するものですが、そのことよりも市議会がこの「市民の声」を議論の俎上に載せる事もしなかった事は「市民の声を代表・集約し行政に反映させる」という本来あるべき姿とかけ離れていると思うからです。

思い返せば8年前にも市庁舎移転の是非について行われた「住民投票の結果」と異なる判断をした市に対して、選挙でリセットされたからとこれを反故にし市の判断を追認してきたではないですか。いつも選挙になると「市民の声を政治に」と言う候補者は多いですが、そうやって当選してきた者によってつくられた議会が何度もあからさまに「市民の声」を顧みないのでは何かが間違っているとしか思えません。

政治を市民の手に取り戻すには

「市民の声を政治に」という議員本来の仕事が成されていないのはそうしなくとも議員で居られるというのは、任期に成した事での評価が選挙結果に結びついていない、つまり競争原理が働いていないということに他なりません。例えば現在32人の議員定数を26人まで減じる(同一規模の市における全国平均は25.5人)事で当落のボーダーラインが上がり、掲げていた市民の声の活かす事に注力せざるを得なくなる。当然会派を超えた活動も活発になりより市民に寄り添った議会へと近づけるのではないでしょうか。

議員定数を減ずると多くの地域や年代の意見を取りこぼすから減らさない方がよいというのは一見もっともな理屈ですが、現状では特定の地域に何人もの議員・候補者が集中し、年代的なものも含め著しくバランスを欠いています。つまり定数の多寡とこれらの事はあまり関係がないのです。

実現できるのか

鳥取市の人口は2006年の20万超をピークとして減少に転じ、今では18万人台前半まで落ち込んでいます。コロナ禍もあり財政がすぐ回復するとは考えられず、人口・財政規模とも当面減じ続けるのは仕方ないでしょう。上記理由の他に定数6人減では年間4300万円の歳出が節約できます。しかし一足飛びに議席を減じる事で機能不全になっては元も子もありませんから、段階的に削減し適切な議席数までもっていくプランをなるべく早い段階で策定し実現していかなければいけません。

私一人がどう言ったところで議会が自らの議席数を減らす動きに転じるとは思えませんが、おかしい物をおかしいと言い続ける事で、共感し同調してくれる方が少しづつであっても現れてくれると信じています。